昨年夏の椿事をご紹介しましょう。
それは、冬鳥であるビロードキンクロが真夏に三番瀬浦安側にいたことと、引田天功も顔負けのマジシャンであったことです。半年以上前のことですが、アップする機会が無かったのでここでアップしてみます。 ビロードキンクロといえば冬鳥で、船橋三番瀬で今の時期見られる珍しい鳥さんです。私も二、三度見たことがあります。スズガモやヒドリ、キンクロなどの大群の中で一羽だけいて、遠い位置にいるので慣れないうちはスコープに入れるのに難儀したものです。 ところが、昨年8月中旬のある夕方、三番瀬浦安側を散歩中10羽ほどのスズガモ(スズガモが残っているのも珍しいのでは?)のグループの中に一羽だけ形の違った鳥がいることに気付きました。尾が上に上がっているので、もしかしてビロードではと期待が膨らみ、翌朝朝一番にカメラを持って出かけました。 双眼鏡で確認するとまさしくビロードキンクロです。天候があまり良くなく、色がうまく出ていません。誰も気付いていないのかカメラマンは私1人です。散歩の人もチラッと見て通り過ぎていきます。 胸の羽毛など太目の毛糸の編み物(たとえが変かな)のこぶみたいで、初めてみる形状です。 そしてその日は特別サプライズはありませんでした。 更に3日後、また早朝から出かけました。この前いた付近にいてくれました。 その日は天気がとてもよかったです。 波打ち際を散歩する人がいたり、釣り人が通過するので、ビロードキンクロも沖に行ったり防波堤側に近づいたりしています。 ここからサプライズの始まり。これに気付いたのは後でパソコンに取り込んで見た時なのですが、良く見ると釣り糸(だと思う)が絡まっているではありませんか。撮影中は少し動きが変だなと思っただけでした。 連写を小刻みにしていたので、一分後の画像でも釣り糸が確認できます。 ところが2分後の画像では、釣り糸は見当たりません。 釣り糸の絡まりから無事脱出できたようです。足上げも見せてくれました。 というわけで、その後の画像でも異常は認められませんでした。 そして、更に一週間後ビロードキンクロを見に行きましたが、その辺りにはいませんでした。ビロードキンクロもこんな所はもうコリゴリだと思ったかどうか定かではありません。でも、無事絡まりから抜け出せてよかったですね。いかに人間が動物たちの生存を脅かしているかの1つの事例ですが、少なくとも鳥たちを撮影するにあたりストレスを与えないよう心掛けたいと思います。
by massie2008
| 2009-01-21 15:02
| 鳥:カモ科
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